現在のお仕事内容を教えてください
主に入居者様の体調管理を行っています。日々の様子は介護スタッフから細かく報告を受け、熱や血圧などを測りながら、普段と違う点があれば受診を検討したり往診で先生にみていただいたりします。
お仕事で大切にしていることはなんですか?
看護と介護の連携をする上でコミュニケーションが何より大事ですね。職種は違っても同じ目的に向かっていますので、介護士の方が毎日の観察で一番把握しているので、そこを適切に看護の方に申し送りしてもらえるのがありがたいところですね。お互いが近い存在として信頼し合い、同じ目線で話せる関係性が体調管理の質を上げると思います。
「看護だから」「介護だから」と線を引かず、一丸となって入居者様を支えることを意識しています。
印象に残っているエピソードを教えてください
看取りの対応をさせていただいた時のことで、ご夫婦で入居されていた方の最期を、施設内で夫婦水いらずの貴重な時間を一緒に過ごしていただけるように準備しました。ご家族様にも泊まっていただき、会話や手を取り合う時間を持てたことで、「本当に感動しました」と感謝の言葉をいただきました。
ご家族様にとってもご本人様にとっても、最期の穏やかで温かい時間を実現できて、落ち着いた看取り対応ができたことが一番印象に残っていますね。
看取りの際に特に意識していることは?
「病院のような医療」ではなく、「家庭のような温かさ」を大切にしています。
医療機器や数値の管理ももちろん大切ですが、それ以上にご本人とご家族の気持ちに寄り添うことが私たちの役目です。
ここではアロマを使ってリラックスしてもらったり、手を握って会話をしたり、触れ合いを何より大事にしています。最後は医療的なことは、もう全てやめて、とにかくこの瞬間瞬間を大事にします。耳は最後まで聞こえると言われていますから、声をかけることも欠かさないようにしています。最期の瞬間を“穏やかで、あたたかい時間”として過ごしていただくことを目指しています。
ご家族との関わりで心がけていることは?
日頃から気軽に話してもらえる関係づくりをしています。いざという時に「誰に相談したらいいか分からない」とならないよう、介護とか看護とか職種は関係なく普段から誰にでも声をかけて、誰にでも相談できる、という雰囲気を作るように心がけています。
ご利用者様やご家族様に高坂苑は、話しやすい人が必ずいる、と思っていただきたいですね。

行事やイベントの取り組みについても教えてください
毎年恒例の「野菜作り」と「カレー作り」は入居者様にも大人気なんですよ。自分たちで育てた野菜を使ってみんなで食べる時間は、昔の記憶がよみがえるようで、「昔はこんな創作していた」とか「こんな料理を作っていた」とか活動的な気持ちになれるようでとても喜ばれています。「また来年もやりたいね」という声を聞くと、本当にやって良かったと感じます。
今後、取り組んでいきたいことはありますか?
「ご自宅で過ごしていたような暮らしを、施設でもできるようにすること」です。
時間に縛られすぎず、穏やかに会話したり、笑い合ったり、自由な雰囲気をつくっていきたいですね。私たちができる事はやっぱり病院との違いなので、そこを押し出すためには何ができるかなって日頃から話し合っていています。ここは病院ではなく“もうひとつの家”ですから、そう感じていただける空間を目指しています。
休日の過ごし方を教えてください
絵を描くこととサウナに行くことが私のリフレッシュ法なんですが、描いた絵は施設にも飾らせていただいて、ご利用者 様から「季節を感じる」とか「見ていると気持ちが落ちつくよ」と言ってくださいます。それが励みになって、また描きたくなるんです。
サウナでは心身をリセットして、次の仕事に向けて整えています。絵とサウナと仕事、このバランスが今の私の生活の軸になっています。
最後に、求職者の方へメッセージをお願いします
何かを完成させるには何人かの力があってこそ1つの仕事が実現すると思うんですね。なので1人じゃないっていうことだけは伝えたいですね。私の言葉でいえば「アットホーム」です。看護も介護もスタッフも、みんなで支え合いながら働いているので、困った時は誰かが必ず手を差し伸べてくれる環境です。
「自分にできるかな」と不安に思う方でも大丈夫!仲間がいるから、きっと前に進めます。孤独じゃない、みんなで一緒に成長していける職場です。